通信制限なしを謳ったポケットWiFiが、軒並み通信障害やサービス停止に見舞われています。
どんなときもWifi:大規模な通信障害による当面のサービス停止
限界突破WiFi:通信障害後→完売、入荷待ち表示
よくばりWiFi:メンテナンス中??
THE WiFi:速度の低下、入荷待ち
どんなときもWifiをはじめ、それに続いた類似サービスまでもが、次々とサービス停止状態になりました。
そんな中、独自の回線なので通信障害の心配はないと記載していた「THE WiFi」までもが、2020年5月には速度低下を認めることに。
なぜ”通信制限なし”を謳っていたサービスに、次々と問題が起こっているのか?
そもそも通信制限なしのサービスなんてなかった!
これらのサービスは、これからどうなっていくのでしょうか?
目次
2019年に突如あらわれた「どんなときもWifi」
WiMAXやワイモバイルなどのポケットWiFi(モバイルルーター)では、使いすぎると速度が遅くなる通信制限があり、ヘビーユーザーにはネックとなっていたのですが、それを払拭する通信制限なしを謳ったサービスが現れたのです。
それが「どんなときもWifi」です。
UQ WiMAX | 3日で10GBを超えると低速に |
ワイモバイル | 同上 |
どんなときもWifi | 通信制限なし |
正確に言えば、過度な利用には速度制限がかかるという注意書きがあるものの、問い合わせてみても、個人レベルでは「まず制限をかけることはない」という回答。
実際の利用者からの口コミもよかったのと、佐藤二郎、今田美桜を起用したCMも注目され「どんなときもWifi」のサービスは、一気にWiMAXなど通信制限ありのサービスに追いつい追い越す勢いにまで発展したのです。
SNSへの口コミ投稿で、キャッシュバック5,000円などのサービスなどもあり、知名度は一気に高まりました。
それに続けと言わんばかりに、同じサービスが続々と登場します。
それというのも、「どんなときもWifi」は独自の回線設備などを運営しているわけではなく、もともとある「WiFiサービス」を利用したものなので、参入する敷居が低かったのです。
どんなときもWifiのまねをするだけで儲かる!
ということで、自らのブランド名を付けただけの、ほぼ同じ内容でほぼ同じ価格帯のサービスが乱立するに至ったわけです。
・MUGENWifi
・めっちゃWiFi
・よくばりWiFi
・限界突破WiFi
・クラウドWiFi etc..
ここまではよかったのですが・・。
どんなときもWifiに大規模な通信障害!
2020年3月、順調だった通信制限なしのポケットWiFi「どんなときもWifi」の運営に陰りがやってきました。
大規模な通信障害が起こったのです。
ここからはあくまでも憶測ですが、その直後に同じく通信障害に陥った「限界突破WiFi」の謝罪から推測すると
どんなときもWifiが調子に乗ってレーザーを増やし過ぎて、サービス運営元を怒らせた。
ということではないかと思われます。
どんなときもWifi系のサービスは、ドコモ、au、ソフトバンクのLTE回線を使用すると謳っているわけですから、いくら使い放題といっても使える通信量に限界はあります。
「限界突破WiFi」の社長の言葉を借りれば、「一方的に契約条件を変更された」ということですので、やりすぎたんでしょうね。
つまりユーザーに「占有レベルの大容量を使用した場合は通信制限をかけます。」と記載しているわけですが、どんなときもWifi、限界突破WiFiは、運営元の想定外の通信量を使用する結果となり、通信障害となる制限をかけられてしまったというわけです。
限界突破WiFiは、タレントの氷川きよしを起用した広告で、どんなときもWifiに次ぐ人気サービスだったので、ターゲットになったのではないでしょうか。
通信障害で明らかになったずさんな運営
大規模な通信障害で、どんなときもWifiの経営のずさんさが浮き彫りになりました。
有名人を起用したCMを地上波で流しているぐらいだから、と信用していた人も多いと思うのですが、もともと他社のサービスに独自ブランド名を付けて利用しただけのようなサービスなので、通信障害時の対応もユーザーにかなり悪い印象を与えたようです。
もともと他社のサービスの販売代理店のようなものなので、ホームページに記載しているような内容だけ理解していればよかったのですが、通信障害が起こってそうもいかなくなりました。
ユーザーを納得させるためには、サービス運営会社との契約に関することまで説明しなくてはならないところですが、電話対応の従業員がそこまで知っているとも思えないですし、言葉を間違えると大きな問題に発展する可能性もあるのです。
どちらにしても、問題が起こってからの対応が遅く、条件の悪いプランに移行するなど、さらに批判を浴びることになり、サービスを停止するに至っています。
逆に社長自ら動画で謝罪をした「限界突破WiFi」には、同情の声も上がっていますが、現在は入荷待ちということで実質サービス停止状態(実店舗を除く)。
大丈夫!といっていた「THE WiFi」も通信障害に!
「どんなときもWifi」と「限界突破WiFi」の通信障害が問題になり、風評被害を避けるため、「独自の回線を利用しているので、通信障害の心配はない」と謳っていたのが「THE WiFi」です。
ですが、そんな「THE WiFi」にも、一定の条件の地域で速度の低下がみられているのです。
現在、ご好評につき多くのお申込みをいただいておりますが、本日2020年5月15日現在において通信の混雑による通信速度低下と商品出荷遅延が発生しております。
※THE WiFi公式サイトより抜粋
THE WiFiの通信障害はコロナが原因?
コロナでの非常事態宣言により、テレワーク、オンライン飲み会、オンラインゲームをはじめ、自宅待機によるインターネットの利用が爆発的に増えました。
始まったばかりのサービスで、確保している回線がパンクすることはないだろうとたかをくくっていた「THE WiFi」に予想外の事態が起こったのです。
いろんなサービスでWiFiルーターの端末が渇水したことからもわかるように、繁忙期どころの話ではないほどの契約者が増え、通信量も通常の何倍にも跳ね上がる状況。
まとめ:通信制限なしWiFiルーターはオワコン?
次世代通信規格5Gが普及すれば、通信量や速度の悩みからは解放されることになると思いますが、5Gが普及するにはまだ2~3年はかかると言われています。
その救世主ともなる「どんなときもWifi」をはじめとする通信制限なしのサービスですが、通信障害は避けられないのでしょうか?
人気が出たサービスほど、通信障害が起こりやすくなるという悪循環。
「THE WiFi」の低速問題はコロナの収束によって、次第に通常に戻ってはいくと思うのですが、いまだに「どんなときもWifi」「限界突破WiFi」の問題は解決されないままです。
オワコンというわけではないですが、結局は光回線でない限り通信制限が付きまとうことを理解しておいた方がいいでしょう。
今回の件でわかったことは
・本当に「通信制限なし」のサービスはない
・「通信制限なし」のサービスは通信障害が起こりやすい
契約するならどのサービスが狙い目?
いつものパターン
人気が出る→ユーザー増える→通信障害
かといって聞いたこともないような会社はおすすめできません。
参入が簡単なだけに、対応も心配ですし倒産する可能性もあるからです。
どんなときもWifiを例にとって対応を考えると、単なる販売代理店ではなく、通信事業者が運営しているいわゆる”プロバイダ”で契約した方がいいでしょうね。
おすすめは「めっちゃWiFi」です。
なぜなら、運営会社は「スマモバ」といって格安スマホやWiFiルーターを昔から扱っている通信事業者だからです。
どこか選ぶとしたら「めっちゃWiFi」ですね。